"Il Barbiere di Siviglia" Overture

パリ・オペラ座
 

歌劇 「セビリアの理髪師」 序曲 (ロッシーニ作曲)

"Il Barbiere di Siviglia" Overture (Rossini)

(管弦楽、6'53"、MP3 : 6.3MB)
(写真は パリ・オペラ座)

  ロッシーニ (1792-1868) の この 歌劇 「セビリアの理髪師」 はどこを切り取っても楽しさ面白さいっぱいの歌劇で、この序曲も独立して演奏される機会が多い有名な曲です。
 
  歌劇の筋としては、街の理髪師で何でも屋の フィガロが、後見人に庇護されている女性に思いを寄せている伯爵を助けて、その後見人の妨害などを乗り越えて2人をめだたく結婚に導くといった ドタバタの喜劇で、30年前に作られた モーツァルトの 「フィガロの結婚」 はこの歌劇の後編にあたるものです。
 
 ホ長調の序奏に始まり、ホ短調の主部に入り、ホ長調で展開されます。 ロッシーニが "ミスター・クレッシェンド" と言われるように、この曲も クレッシェンド が多く、盛り上がりに迫力が溢れています。
 
 元々 マンドリンなどとは関係はないのですが、マンドリン・オーケストラ用にも編曲されて、よく演奏される曲です。 私達もよく演奏しましたが、我々 アマチュアには難しくて、特に マンドリンでは 3連音 の 下降音型の部分、ギターでは終盤の上昇音型の部分などが、いずれも四苦八苦でした。
 
 なお、私は ミラノ・スカラ座管弦楽団によるこの歌劇の全曲版を LD (レーザー・ディスク) で持っていますが、アバドの指揮のこの序曲も颯爽として、全体にも ヘルマン・プライの フィガロや テレサ・ベルガンサの ロジーナなどの歌の数々、そして ジャン=ピエール・ポネルの演出などにより楽しく親しめる映像になっていて、今でも評価の高いものだと思います。 また、録音は古いものの、トスカニーニ のこの序曲の演奏は ぞくぞくとした凄さといったものを感じさせるものだと思います。
 
  なお ロッシーニの歌劇序曲としては当サイトには 歌劇 「ウィリアム・テル」 序曲 も Upしてありますので、お聴きください。