小 舟 に て (ドビュッシー作曲)
En Bateau (Debussy)
(マンドリンとピアノ、3'46"、MP3 : 3.5MB)
(写真は ギリシャ : ミコノス島にて)
ドビュッシー (1862-1918) のこの曲は、 元は ピアノ連弾曲 「小組曲」 の第1曲で、1889年に書かれたものですが、"印象主義" と言われる彼の後年の作品の雰囲気が充分感じられる、絵画のような、透明感・色彩感のある曲です。3部形式 で ト長調、中間部が ニ長調。 8分の 6拍子で、バルカローレ (舟唄) を思わせるものですが、2連音 (3拍分の中での等分の長さの 2つの音) が多用されています。題材とその雰囲気が ラヴェルの 「海原の小舟」 ともお互いに通じ合うものがあり、題名の通りそちらは "海原にたゆたう小舟そのもの" を映しているのに対して、こちらは "小舟の上での自分" を映していると思います。マンドリン向けに書かれたような気にさせる曲で、青山忠氏の マンドリン演奏の CDにもこの楽器の組み合わせでの演奏が入っています。