ブランデンブルグ協奏曲 第1番 第4曲 (バッハ作曲)
Brandenburgische Konzerte 1-4 (Bach)
(マンドリン・アンサンブル、10'42"、MP3 : 9.8MB)
(写真は ドイツ: アルンシュタットの街並)
バッハのしかも比較的重い名前の合奏協奏曲となると マニアが聴く曲というような感を持たれる方もおられるかも知れませんが、演奏時間 計2時間弱に及ぶこの協奏曲全曲の どの曲も親しみのもてる曲ばかりと言ってよいもので、この 第1番第4曲もそうした意味合いも含めて私の最も好きな曲のひとつです。ブランデンブルグ協奏曲は 1721年に ブランデンブルグ辺境伯に献呈された合奏協奏曲 (コンチェルト・グロッソ)で、全6曲 (6巻)。 この曲はその 第1番の 終曲で、楽譜に 「メヌエット」、そして 「ポロネーズ」 と書かれた部分です。 楽器編成は原典版では オーボエ3、ホルン2、ファゴット、そして弦楽5部ですが、ここでは マンドリン 1、2、マンドラ、マンドチェロ、ギターの マンドリン5重奏。ヘ長調、4分の3拍子。 形式は A,B,A',C,A',D,A' の ロンド形式。 A (a,a,b,b) は大ぶりで包容力あるいは満ち足りた感のある メヌエットで、その後繰り返しのない A' (a,b) としてそれらが計4回登場します。 トリオ (中間部) は、先ず マンドリン2本と ギターによる 逍遥しているかのような B(c,c,d,d)、そして ポロネーズに入って、地を這うかのような、あるいは浮遊するかのような C (e,e,f,f )、そして マンドリン2本の躍動に マンドラと マンドチェロが ユーモラスな感じで並走する D (g,g,h,h) となります。この曲は楽譜が非常に シンプルで 、繰り返しが多いこと もあって 10分以上の演奏時間でも私の持っている楽譜はたったの 5頁。 しかも奏くだけなら どの楽器も初心者にも ほぼ十分に奏けるものですが、単に親しみ易いと言うに留まらず奥の深いものだと思います。 特に A の ロンド主題と B,C,D の 各トリオとが曲想の面でどういう関係にあるのか、聴けば聴くほど色々考えさせるものがあり、それがこの曲の味わいになっているように思います。なおこの曲の 原典版である 管弦楽による演奏 も Upしてありますので、お聴きください。