カラーチェ によるこの曲の題名は 「舞踊調と歌謡調」 とも訳されています。 ト短調で、ピアノの序奏を経て A,A,B,A の 急・緩・急からなる 3部形式。 Aが 4分の2拍子、Bの中間部が 4分の3拍子。急と緩で メリハリのある曲ですが、いずれも ペーソス (もの悲しさ) に満ちていて、特にわびしさ、悲しさに溢れる Bの中間部は、マンドリンの トレモロの身を震わすような効果に加え、グリッサンド (弦の上で指をすべらせながら音程を上げ下げする) が多用されて マンドリンならではの美しさがあると思います。 またその途中から 腫れ物にでも触るかのようにそっと ピアノが入ってくる部分など、絶妙な雰囲気を湛えていると思います。さらに Bで感極まってから再び Aに突入する部分などは、"悲しみの絶頂にありながら笑顔で舞台に飛び出していく ピエロ" といった趣をもっていると思います。なお、MIDIの入力では、Aの早い部分の トレモロは 16分3連音符で、Bの遅い部分は 32分音符で入力しました。