スペイン舞曲 第5番 「アンダルーサ」 (グラナドス作曲)
Danza Espanola No.5 "Andaluza" (Granados)
グラナドス (1852-1909) は アルベニスと並ぶ スペイン民族楽派を代表する作曲家で、この曲は 12曲から成る 「スペイン舞曲」 の中の 第5番で、独特の雰囲気をもつ、忘れがたい、とっておきの名曲です。ホ短調。 中間部で ホ長調に変わりますが、テンポや強弱などの変化、そして何より ホ短調から ホ長調に変わる、また ホ長調から ホ短調に変わる転調の妙が何とも言えない印象を残します。全体に "身を焦がす、やるせない気分" といったものが支配しているような曲です。 たまたま今回の Upload に際して セゴビアの演奏を聴きなおしてみましたが、それは彼特有の甘い音色でのそうした気分のうえに、遅めの テンポで "じれったさ" といったものを強調したような演奏になっていると思いました。なおこの曲に似た印象の 「スペイン・セレナータ」 もありますので、そちらもお聴きになってみてください。