美しく青きドナウ (ヨハン・シュトラウス 2世 作曲)
An Der Schönen Blauen Donau (J.Strauss)
(管弦楽、8'49"、MP3 : 8.1MB)
(写真は ドナウ川クルーズの船上から見たヴァッハウ渓谷 <スライドショー>)
ウィンナ・ワルツといえば、先ず思い浮かべられるのが "ワルツ王" といわれる ヨハン・シュトラウス 2世 (1825-1899) のこの曲で、ドナウ川の風景や雰囲気を上品な ワルツにのせて見事に表現していて、毎年 元日の ウィーンフィル・ニュー・イヤー・コンサートでも アンコール曲として必ず演奏され、クラシック音楽入門の曲とも言えるものです。 また マンドリン・オーケストラ用にも編曲され、我々も学生時代はよく演奏会で奏いたものでした。この曲は 1866年に オーストリア軍が プロシア軍に破れ、"ウィーンの人々を慰めるために" と依頼されて、その翌年に作られた合唱曲が元で、初演では期待ほどの歓迎はなかったものの、その後圧倒的な人気を得て、現在でも ワルツの最高峰に位置する曲です。"朝靄のような弦の トレモロ の中から ホルンが姿を現す冒頭からして 既に "美しくて青いドナウ川" の雰囲気に満ちたもので、緩急自在な川の流れを優雅な ワルツで展開して行く様は、作者はもとより この地に歴史的に育まれてきた "気品" といったものを感じさせます。