吹 雪 の 晩

福島県: 会津田島付近
 

吹 雪 の 晩 (池宮 英夫 作曲)

Fubuki no Ban (Ikemiya)

(マンドリン・アンサンブル、2'41"、MP3 : 2.5MB)
(写真は 福島県: 会津田島付近にて)

 1. 吹雪の晩です。 夜ふけです。
 どこかで夜鴨 (よがも) が 啼 (な) いてます。
 灯 (あかり) も チラチラ 見えてます。
 2. 私は見てます。 待ってます。
 何だかそわそわ 待たれます。
 内 (うち) では 時計も 鳴ってます。
 3. 鈴です、鳴ります。 きこえます。
 あれあれ、橇 (そり) です、もう来ます。
 いえいえ、風です。 吹雪です。
 4. それでも見てます。 待ってます。
 何かが来るよな 気がします。
 遠くで 夜鴨が 啼いてます。

  北原白秋 (1885-1942) が 1921 (大正10) 年に 「赤い鳥」 に発表したこの歌には、草川信 (1893-1948) によって曲がつけられていますが、それとは別に 池宮英夫が作曲したものです。 イ長調、4分の4拍子。
 
  待っているのは、お父さんの帰りか、サンタクロースか別の誰かか、あるいはか何かお土産か届け物か、それとも春の気配のような何かか ? ...歌詞にある "何かが来るような気がする" の "何か" が謎めいているところが良いのでしょう。 ...もしかして 期待感だけの空しさ、寂しさのような側面もあるのかも、ですが。
 
  また夜鴨が啼く中で、時計が 多分 ボーンボーンと鳴るとか、そりの鈴が 多分 シャンシャンと鳴るなど、これも "大正ロマン" のうちというか、時代を ほのかに感じさせるところも良いですね。
 
  なお当サイトには 「海の向こう」 などの 池宮作曲の歌 や、他に 「冬の夜」、「早春賦」 などの 日本の歌 も Upしてありますので、お聴きください。