フィリッポ・グラグナーニ (Filippo Gragnani, 1740-1800) は ハイドン (1732-1809) や モーツァルト (1756-1791) などと同時代に生きた人で、この曲は そうした時代を感じさせる、奏いて面白く、聴いて面白い曲だと思います。ト長調。 大きく 2つの部分から成り、前段は 4分の4拍子、アンダンテ・ソステヌート (ゆるい速度で、音の長さを充分に保って) で、自信ありげな強音と ひっそりとした弱音の対比で進み、後段 (この演奏で 1'39〜) は 4分の2拍子、ロンド・アレグロ (早く。ロンド形式) で、高音部と低音部が やはり強音・弱音の対比で競うように進行します。