Haydn : Symphony No.100 _ 1

オーストリア: ウォルフガング湖畔
 

交響曲 第100番 「軍隊」 第1楽章 (ハイドン作曲)

Symphony No.100 _1 (Haydn)

(管弦楽、繰り返し省略 6'17"、MP3 : 5.8MB)
(写真は オーストリア: ザルツカンマーグート地方 ウォルフガング湖畔)

  "交響曲の父" とうたわれる ハイドン (1732-1809) の 1794年作曲の、将に "The 交響曲" と言っても良いと思われる作品で、特にこの第1楽章は ソナタ形式 の構成の秀逸さもさることながら、その明るく若々しい印象からしても私の最高クラスに好きな曲です。
 
  先ず冒頭から、甘く穏やかな雰囲気に始まってやがて黒い雲が立ち込め、重い地響きで終わる約1分半の序奏からして、どんな交響曲が始まるのだろうという期待感がたっぷりで、その中から フルートと オーボエが明るく軽快に飛び出す第1主題、そして 2ndヴァイオリンの伴奏で さわやかで ルンルン気分の 1stヴァイオリンで始まる第2主題。 ...それらがそもそも曲冒頭 (1小節目) の音型から生まれ展開されて (発展的にくずされて) 大きな世界を形作っていく見事さ。...素晴らしいものがあると思います。 (なおこの演奏では提示部の繰り返しを省いていますが、別に 原譜通りの演奏の頁 も用意してあります。)
 
  ソナタ形式、ト長調、2分の2拍子、アレグロ (ただし序奏は4分の4拍子、アダージョ。 主題提示部・第1主題はこの演奏で 1'39" から、第2主題は 2'51" から。 第2主題を中心に展開される展開部は 3'26" から。 再現部は第1主題が 4'44" からで、第2主題が 5'09" から。 終結部は 6'07" から。 ...なお 提示部、再現部の中でも 2つの主題が各々ひとつづつの纏まりとして展開されています。
 
  なおこの曲の 「軍隊」 の名称は、軍隊ラッパが鳴って緩やかで大振りな軍楽風に発展していく第2楽章の印象から来ているもので、初演の時には既に新聞広告で 「軍隊交響曲」 と表示されており、それはおそらく ハイドン自身が名づけたものだろうと考えられているそうです。
 
  なお、当サイトには ハイドンの曲としては マンドリン4重奏による 「ひばり」、そして ハイドンに関連した曲として ラニエリ作曲の「ハイドンの主題による変奏曲」 も Upしてありますので、お聴きください。
楽譜