祈 り (池宮英夫作曲、原曲;ベートーヴェン; 交響曲 第7番)
Inori (Ikemiya, Beethoven; Symphony No.7)
(マンドリン・アンサンブル、3'48"、MP3: 3.5MB)
(写真は ギリシャ: デルファイ遺跡博物館にて)
ベートーヴェンの 交響曲 第7番 第2楽章は、既に 「フィリオ・ペルドゥート (Figlio Perduto)」として編曲され、サラ・ブライトマンにより歌われるなど、近年 知名度も高いものがあり、かねがね 私も いずれ マンドリンでの演奏を モノにしてみたいものと思っておりました。 一方で たまたま今、世界中に新型コロナ・ウィルスが蔓延しておりますが、生誕 250年となる ベートーヴェンのこの曲に込められた "祈願”とか "祈祷”の念がその終息へ向けて歩を進めてくれるのではないかと思い、その気持ちに後押しされて挑戦することとしました。イ短調。 重なった 2つの旋律が繰り返しながら、例えば ラベルの「ボレロ」のように次第に嵩じていくという、比較的単調な スタイルのものとしました。 このような趣旨の曲というのは、ベートーヴェンにとっては珍しいものではないかと思いますが、これを ”祈り”と解釈するとしたら マンドリン・オリジナル曲に 「インヴォカチオーネ」 という比較的 似た曲があって、この曲 (インヴォカチオーネ) が "個人的な祈り" を指すのに対して こちらは "大衆の祈り"、"民衆の祈願" を指すように思われます。なお、「フィリオ・ペルドゥート (Figlio Perduto)」という題名については気になるので調べてみましたが、ゲーテの詩で シューベルトの歌になった 有名な「魔王」に出てくる "迷える子" の様子を表しているのだそうです。