皇 帝 円 舞 曲 (ヨハン・シュトラウス作曲)
Kaizer Walzer (J.Strauss)
1889年に フランツ・ヨーゼフ1世の皇帝在位40年記念の舞踏会のために作られたといわれる、今も元日の ウィーンフィル・ニューイヤー・コンサートにも度々登場する、皆さんよくご存知の、J. シュトラウスの代表的な ワルツです。 祝典音楽という意味合いもあって荘重さ、華やかさに富んだものですが、メインの ワルツの前後の期待感や余韻なども印象に残るものになっています。ハ長調、2分の2拍子の行進曲調の序奏で始まり、それが消えていくと、もやもやっとした期待感のようなものが大きく盛り上がった後、ソロの チェロによる憧れのような旋律があり、その途中で 4分の3拍子に変わり、ワルツ1 (この演奏で 2' 06" から) が幕を開け、ワルツ2 ( 3' 37" 〜) 、ワルツ3 ( 4' 19" 〜) 、ワルツ4 ( 5' 24" 〜) と、華やかに繰り広げられていきます。コーダ (後奏) ( 6' 45" 〜) では、思い返すように ワルツ1,3 が再び登場し、最後は チェロや フルートの ソロで余韻があった後、一転して、急で荘重な皇帝の権威を示すかのように終わります。J. シュトラウスは ウェーバーから影響を受けたという話がありますが、彼の 「舞踏への勧誘」 を聴くと、この曲と同類ということでもあり、頷けるものがありますね。なお当サイトでは この ヨハン・シュトラウス 2世の 「美しく青きドナウ」 、 「春の声」 、喜歌劇 「こうもり」 序曲、そしてその父・1世の 「ラデツキー行進曲」、弟の ヨーゼフ・シュトラウスの 「天体の音楽」 も Upしてありますので、お聴きください。