平均律クラヴィア曲集 第1巻 第1番: 前奏曲、フーガ (バッハ作曲)
Das Wohltemperierte Klavier 1 (Bach)
(チェンバロ独奏、2'16" + 1'44"、MP3 : 2.1 + 1.6MB)
(写真は ウィーン: シュテファン大聖堂内部)
第1曲 前奏曲 (Praeludium)
第2曲 フーガ (Fuga)
「初めてこの前奏曲を聴いたが、どこかで聴いたことがある気がする 」と言われる方も少なくないかも知れません。 有名な 「グノーの アヴェ・マリア」 で伴奏部分に使われたものです。バッハ (1685-1750) の 「平均律クラヴィア曲集」 は 全2巻あり、両巻とも 第1曲: 前奏曲と 第2曲: フーガの組合せで 24番まで、両巻合計で 48番 (96曲) あり (私の持っている へルムート・ヴァルハの演奏した レコードは 5枚組になっています) 、この演奏の曲は それら冒頭に位置する 第1巻 第1番です。その グノーの頁で既に書いたことですが、"平均律" とは、ウィキペディアによると 「1オクターブなどの音程を均等な周波数比で分割した音律で、1オクターブを 12等分した "12平均律" を指すことが多い」 とあります。 また楽器の クラヴィア (クラフィア) は、チェンバロが 基本的に マンドリンや ギターと同じ '撥弦楽器' であるのに対して、基本的には ピアノと同じ '打弦楽器' ですが、音が弱めなどのために、現代ではこの曲集など、ほとんど チェンバロで演奏されているようです。この 第1番は ハ長調。 前奏曲については、私の持っている レコードの解説には 「曲集の冒頭を飾るにふさわしい静かに澄んだ佇まいの曲である」 と書かれていますが、将に グノー (1818-1893) の名曲: 「アヴェ・マリア」 の旋律を導くに至る "神業" のようなものを感じさせます。 なお その 「アヴェ・マリア」 の伴奏はこの原曲より 1小節だけ多くなっています。フーガの方は 4声 (4パート) で、たった 2分足らずの演奏の中で フーガ主題が 24回も登場し、ひとつが終わらない内に他の声部から応答が出てくることにより緊張感が高められています。当サイトには、ギターによる演奏で 同じ バッハによる 「フーガ付きプレリュード」、 「リュートのためのフーガ」、そして有名な オルガン演奏による 「トッカータとフーガ」、「小フーガ」 なども Upしてありますので、それらもお聴きください。