鯉 の ぼ り

鯉のぼり (文部省唱歌)
Koinobori (Japanese School Song)
(マンドリン・アンサンブル、2'07"、MP3 : 2.0MB)
(写真は 東京・町田市: ぼたん園にて)
1. 甍 (いらか) の波と 雲の波、
重なる波の 中空を、
橘 (たちばな) かおる 朝風に、
高く泳ぐや 鯉のぼり。
2. 開ける広き 其 (そ) の口に、
舟をも 呑まん様 (さま) 見えて、
ゆたかに振う 尾鰭 (おひれ) には、
物に動ぜぬ姿あり。
3. 百瀬 (ももせ) の滝を 登りなば、
忽ち (たちまち) 竜になりぬべき、
わが身に似よや 男子 (おのこご) と、
空に躍る (おどる) や 鯉のぼり。
1913
(大正2) 年に 「尋常小学唱歌」 に載った、端午の節句のために挙げられた鯉のぼりの様と、男の子よ その鯉のようであれと願う唱歌です。
ハ長調、4分の4拍子。 歌の1番の歌詞は鯉のぼりが中空に泳ぐ様を表現していて 日本的な情緒も伺えますが、2・3番になると "物に動ぜぬ" とか "わが身に似よや" などという教育的な意図も伺えるものとなっています。
実は私は この曲を 10年位前から 2・3番の歌詞があることも知らないまま編曲して持っていて、今回 Upするにあたって、ちょっと勢いが良すぎるので もっと "ゆるい" 感じに編曲し直そうかと思ったのですが、2・3番の歌詞の "舟をも 呑まん"、"たちまち竜になりぬべき" など、圧倒されるくらいの (?) 言葉を見て、特に2・3番は逆に "勇ましさ" とか "力強さ" などを意識して作り直しました。 ...それにしても昔は "草食系男子" に育つことなど ゆめゆめ あってはならないとでも言い出しかねないような、こうした歌が歌われていたんですねぇ。