荒 城 の 月

 
新潟県: 高田城の夜桜
 

荒 城 の 月  (滝 廉太郎 作曲)

Kojo no Tsuki (Taki)

(マンドリン・アンサンブル、3'24"、MP3 : 3.1M)
(写真は 新潟県上越市: 高田城の夜桜)

  2016.4.14.以降に熊本・大分地方で発生した平成28年熊本地震で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます (2016.4.23.記)。
 
 1. 春高楼の 花の宴、
めぐる杯 かげさして、
千代の松が枝 わけいでし、
むかしの光 いまいずこ。
2. 秋陣営の 霜の色、
鳴きゆく雁の 数みせて、
植うるつるぎに 照りそいし、
むかしの光 いまいずこ。
3. いま荒城の よわの月、
替わらぬ光 たがためぞ、
垣にのこるは ただかづら、
松に歌うは ただあらし。
 
 滝 廉太郎 (1879〜1903) が 土井晩翠の詩をもとに 1901 (明治34) 年に懸賞応募作品として作曲した曲で、城跡を前に、今では跡形もない "春: 高楼・花・宴"、"秋: 陣営・霜・雁" などを今目に見える "月・かずら・松" などと引き比べて "もののあわれ" を歌った歌詞と曲は、将に "日本的" そのものと言え、日本の歌曲を代表するほどの歌として多くの人々に愛されてきた理由も分かる歌ですね。
 
 この編曲は イ短調、4分の4拍子。 ウィキペディアには 「哀切をおびた メロディーと歌詞が特徴。非常に悲しげである。」 とあり、抑制の効いた、大人の雰囲気をもった名曲です。 ただ細かいことですが、"悲しげ" については、私は "偲ぶ" あるいは "哀悼" という意味で、文字としては "哀しげ" という感じかなという気がします。
 
 マンドリンでも 服部正 作曲の名曲である 「『荒城の月』を主題とする 2つの マンドリンのための変奏曲」 や 「荒城の月幻想曲」 も良く演奏されてきています。 私はこれらの楽譜を持っていて、幻想曲の方は MIDI演奏もだいぶ昔に作ってはあるものの、著作権の関係で当サイトに載せられないのは残念なことです。
 
 なお当サイトには同じ滝廉太郎による 「」、そして 「春の小川」 など 他の日本の唱歌、そして似た曲として 小池正夫の 「古戦場の秋」 も Upしてありますので、お聴きください。