歌劇 「リナルド」 より 「涙の流れるままに」 (ヘンデル作曲)
"Lascia Ch'io Pianga" from from "Rinaldo" (Händel)
(女声コーラスと チェンバロ、2'55"、MP3 : 2.7MB)
(写真は ロンドン: バッキンガム宮殿横の並木道)
没後 250年の ヘンデル (1685-1759) のこの歌は、近年 サラ・ブライトマンの歌によって ますます ポピュラーなものになってきました (2009.10.17.記)。 「私を泣かせてください」 の タイトルの方が知られていて、彼女の CDもこの タイトルで出ていますが、ここでは 私の勝手な好みで NHKテレビの 「名曲アルバム」 などで使っている 「涙の流れるままに」 の方で載せさせていただきました。この歌は 1711年に初演され大成功を収めた歌劇 「リナルド」 の中で、十字軍の将軍の娘 アルミレーナが、彼女に言い寄る エルサレムの王を拒み、騎士 リナルドへの愛を貫いて、「私を一人で泣かせてください、残酷な運命に溜息をつかせてください、失われた自由に。 私の悲しみの鎖を打ち砕くは哀れみだけ。」 と涙ながらに訴える アリアです。ヘ長調、4分の3拍子。 重いながらも気高さを保ったこの歌は 「サラバンド」 や 「オンブラ・マイ・フ」 などと同じく、さすが ヘンデルならではのものがありますね。なおこの演奏は マンドリンと チェンバロの演奏 の マンドリン・パートを 女声コーラスに替え、音域が低すぎる最後の数小節だけ オクターヴ上げたものです。