劇音楽 「 ペールギュント 」 より 「 朝 」 (グリーグ作曲)
"Morgenstimmung" from "Peer Gynt" (Grieg)
(管弦楽、4'05"、MP3 : 3.7MB)
(写真は 奥飛騨ロープウェイ山頂駅から見た槍・穂高連峰の眺望)
ノルウェーの文豪:イプセン (1828-1906) の代表作である 詩劇 「ペールギュント」 の劇音楽として グリーグ (1843-1907) が作曲した 23曲の中で、彼自身が最も優れた 4曲を "第1組曲" としたその 第1曲で、夜明けの雰囲気を見事に表した名曲です。曲は ホ長調、8分の6拍子。 フルートの独奏で始まった主題が オーボエに受け継がれるなどしつつ、やがて力を増していって、荘厳で まばゆい光にあふれた朝の到来を迎え、その後も鮮やかで色彩感のある朝の気を表現していきます。この 「朝」 は劇の中では "モロッコの早朝の気分" ということですが、自然にあふれた山野の何処にでも通用して、しかも誰にでも爽やかな気分を呼び覚ます音楽ですね。 それから同じ "朝"、"夜明け" という意味では、リヒャルト・シュトラウスの 「ツァラツストラ かく語りき」 の冒頭部分や ラヴェルの 「ダフニスとクロエ」 の 「日の出」 が有名ですが、同じ夜明けでも ずいぶん印象が違うものだと思わされます。
なお当サイトで MP3録音に際して使用している YAMAHA の XG音源 では、発音の切れ込みが鋭く、きつい音の出方になりがちのため、MIDIソフトの "Expression" の機能で調整していますが、それでもまだ いかつい感じの "朝" になってしまっているようです (-_-;)。同じ 「ペール・ギュント」 の 第2組曲第4曲の 「ソルヴェイグの唄」 も Upしてありますので、そちらもお聴きください。