Mozart : Symphony No.39 _ 2

オーストリア : メルクにて
 

交響曲 第39番 第2楽章 (モーツァルト作曲)

Symphony No.39 _2 K.543 (Mozart)

(管弦楽、7'42"、MP3 : 7.1MB)
(写真は オーストリア : メルクにて)

  喜びも悲しみも根はひとつ、...楽しさも つらさも、穏やかさも激しさも。 ...この曲には、環境や外からの刺激などに関わらず 喜怒哀楽の一切が一個の身の内に 絶えず蠢 (うごめ) いている、と思わせるものがあるような気がします。 一見淡々と進行しつつも 心が千々に乱れるように調性が様々に変化していく様がそう思わせるのでしょうか。
 
  1788年、モーツァルトの死の 3年前の夏のわずか 1ヶ月半の間に作曲された 3大交響曲 (第39〜41番) の最初の曲で、この交響曲は "白鳥の歌" (白鳥は死に瀕した時だけ世にも美しい声で鳴くと言われます) と言われることもありますが、この第2楽章にはそうした "辞世" を連想させる悲痛さも感じられます。
 
  アンダンテ、変イ長調、4分の2拍子。 ソナタ形式 の変形とも言われますが、基本的には A,B,A,C、A,B,A,C の ロンド形式で、それら Aや Bが表れる度ごとに旋律そのものをはじめ、調性や楽器編成も変わっています。 ...余談ですが、お陰でこの曲の入力には、同じ旋律でも #や ♭がややこしく変化するので、苦労しました。
 
  この曲の CDでは、スケールが大きく、しかも情感のこもった ワルター の演奏が、私は一番と思いますが、....。
 
 今回、モーツァルト・イヤーである今年の 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 に続く第2弾として Upさせていただきました (2006.3.25. 記)。 ...なお この交響曲 第39番については、マンドリン・アンサンブル編曲の 第3楽章 も Up してあります。