ピアノ協奏曲 第22番 第3楽章 (部分) (モーツァルト作曲)
Piano Concerto No.22 _3 (Mozart)
(ピアノと管弦楽、3'07"、MP3 : 2.9MB)
(写真は 鎌倉山から見た夕方の江ノ島)
3楽章からなる ピアノ協奏曲 第22番の部分である第3楽章の、そのまた部分です。 ...先日 「モーツァルトの子守歌」 を Upしましたが、こちらは モーツァルトの "大人のための子守歌" と言って良い雰囲気をもつものだと思い、敢えてその部分のみを Upさせていただいたものです (2004.6.12.記)。この協奏曲は モーツァルトの創作活動が最も盛んな 1785年に作曲されたもので、全体にも躍動感に溢れるもので、その 第3楽章も軽快な ロンド主題で始まりますが、それが一段落したところで、雰囲気が一転して 今お聴きになっている中間部に入り、この後また最初の ロンド主題に戻ります。 なおこの頃の彼のピアノ協奏曲には オーボエではなくて クラリネットが使われているのが特徴です。この協奏曲全体および第3楽章は 変ホ長調。 この部分は 変イ長調で 楽譜には アンダンティーノ・カンタービレ (ゆっくりと歌うように) と記されています。 メヌエット調で、解説書などには "優雅な" とか "なごやかな" といった形容詞が見られますが、私は "遥か遠くを眺めていると 子供の頃に母親に甘えた記憶などが蘇ってくる" といった、"尽きない郷愁" のようなものを感じさせられる、モーツァルトならではの 稀有な部分だと思います。...この点は彼の クラリネット協奏曲 (第2楽章) や クラリネット五重奏曲などにも共通するものがあるのはもっともなこととして、メンデルスゾーンの 序曲 「フィンガルの洞窟」 の終わり頃の クラリネットの "物思い" とも通じるものがあるようにも思います。なお 内田光子の演奏ではこの部分は バラード風に アドリブを入れて、曲想に合った効果を発揮しています。