Las Niñas de Sevilla

セビリアにて
 

セビリアの娘たち (コック作曲)

Las Niñas de Sevilla  (Kok)

(マンドリン・アンサンブル+打楽器3種、3'11"、MP3 : 2.9MB)
(写真は スペイン: セビリアにて)

 マンドリン5重奏 に カスタネット、タンバリン、トライアングルが加わった、一口に賑やかで活気のある曲です。
 
 ニ短調、4分の3拍子。 大まかには A,B,A,C,A,B,A の ロンド形式 と言ってよい構成の ボレロで、具体的には 5小節の序奏 (A) の後、それを基にした A'、そして打楽器が トライアングルだけとなって流れるような B、そしてまた A' を経て、今度は マンドラと マンドチェロの メロディーで始まる C (この部分のみ ニ長調)、そしてまた冒頭に戻って A、A'、B、A' と続きます。
 
 実は私はこの曲の日本語の題名を知りませんので、私の判断でここに載せています。 "niña" は "10才未満程度の女の子"という意味だそうなので、「セビリアのお嬢ちゃん達」 とか "女の子達" とでも言うのが妥当なのでしょうが、曲の印象としては特に あどけなさのようなものが伺えないため "娘たち" としました。
 
 楽譜の冒頭には "Con fuoco (火のように)" とあります。 すなわち "情熱的に" ということで、セビリアあたりでは、子供の頃から情熱的な気概を吹き込まれて育っていくんだなという気になりますが、いつか NHKテレビの 「世界街歩き」 の スペイン・ロンダの フラメンコ教室で数十人の少女達が練習している様子、そして確か カディスだったかの フラメンコの衣装店で母親が女の子の衣装を選んでやっている様子など、いずれも いわば 筋金入りの踊り手を目指しているとでもいった様子を見ましたが、それを思い出しながらこの曲を聴くと、"さもありなん" という気になります。
 
 なお当サイトには、コックの作品では 序曲「魅惑島」 を、そして ボレロとしては ブーシェロンの 「ボレロ」、カラーチェの 「ボレロ」、ラコムの 「ボレロ」、さらに セビリアそのものを題名とした ギター曲 の「セビリア」 などもありますので、それらもお聴きください。