V a r e n

from "2 Elegiske Melodier"

北海道 : 夕方の美瑛の丘
 

悲 し い 春 (グリーグ作曲)

"Varen" from "2 Elegiske Melodier" (Grieg)

マンドリン4重奏、4'13"、MP3 : 3.9MB)
(写真は 北海道 : 夕方の美瑛の丘)

 グリーグ (1843-1907) が 1873年から 1880年にかけて作曲した 「12の旋律」 の中から、翌年、彼自身が 「心のいたで」 とともに 弦楽合奏用に編曲した 「2つの悲しい旋律」 のうちの ひとつで、同じ彼の 「ソルヴェイグの歌」 とも通じる、北欧の作曲家ならではの春の曲です。
 
 春の曲と言えば 「春の声」 などのように 春を喜び称える曲が多い中で、この曲は しっとりとして、身を切るような風の冷たさが身に浸みるといった曲で、最後には、弱音から一気に強音に登る "心の叫び" があって、移り行く季節、さらには 遠く過ぎ去ってしまった、あるいは 過ぎ去りつつある "人生の春" をも惜しむかのように 最弱音で静かに終わります。
 
 この 原曲版マンドリン演奏版 は既に Upしてありますが、 マンドリン演奏版は原曲の構成に ギター・パートを加えた 計10パートの編成で、自分達が仲間で演奏するには現実性がないため、その後 この マンドリン4重奏 (マンドリン1,2、マンドラ、ギター) に編曲し直したものです。
 
  当初の 原曲版と マンドリン演奏版を Upしたのが 2008年3月。東日本大震災が 2011年3月。 そしてそれからまた 3年を経ようとしている今、阪神・淡路大震災 (1995年1月) も含めた、これら ”悲しい春” の記憶を風化させないという意味合いを込めて Upしました (2014.3.1. )。 また、この曲には 「過ぎし春 (The Last Spring)」 という題名も通用していますが、ここではこうした私の判断から、邦題を 敢えて 「悲しい春」 としました。
 
  なお、下記 "Download" を クリックして得られる "varenme.zip" ファイルには、他の曲と同様の、ただ聴いていただくための MP3データと 演奏設定を自由に変化させて聴いていただくための MIDIデータの他、SSW の ver.4以上 をお持ちの方には実際に演奏するための印刷譜も作れる ss4データを同梱しました。