バッハ、ヘンデルなどと同時代に生きた ヴァイス(Silvius Leopold Weiss, 1686-1750) の組曲 第14番 にある曲で、"パッサカリア" の面白さが味わえる曲だと思います。
パッサカリア" とは低音で何回も繰り返される短い旋律の上で、切れ目なしに変奏が進んでいく "連続的変奏曲" で、基本的に同じ意味の "シャコンヌ" とともに バッハ、ヘンデルをはじめ バロック時代特有の変奏形式ですが、ブラームス (1833-1897) の 交響曲 第4番の終楽章が 管弦楽による大規模な パッサカリア で知られています。
パッサカリア" は大抵、荘重な 4分の3拍子のものが多く、この曲も 4分の3拍子で、ニ長調。 この曲は低音は荘重な感じがするものの、全体に躍動感があり、 同じ ニ長調の バッハの 「
フーガ付き プレリュード」 に似た 活き活きとした感じが印象的な曲だと思います。 なお、馴染みのない方には、繰り返される低音の動き
(下図) に注意しながら聴いていただくと、面白味も見えてくるように思います。
なお 「シャコンヌ」 については、当サイトには バッハの 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番の
ヴァイオリン版 と、同じ曲の
ギター版 を Upしてあります。 また ヴァイスの作品としては、他に 「
カプリチオ」 も Upしてあります。